人間関係がうまくいかなくて悩んだことってありませんか!?
私もちょっと前まで、先輩とのコミュニケーションをどうとればいいのか分からなくて考え込んでました。
そんな時に「嫌われる勇気」という本を読んだおかげで、先輩とも良い関係になりましたし、人間関係が以前よりだいぶ楽でスムーズなものになったんです!
「嫌われる勇気」の内容
フロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠アルフレッド・アドラーが唱えた心理学、いわゆるアドラー心理学についてまとめた一冊です。
著者はアドラー心理学の第一人者岸見一郎氏と、ライターの古賀史健氏。
青年と哲人の対話で物語がすすんでいきます。
アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示しました。
「具体的」と聞くとそこらへんの小手先のテクニックなんかをイメージしてしまいますが、そうではなく人生が変わるといえるくらい「劇薬」な内容となっております。
しかし、おかげさまで少しづつ実践している私は人間関係が楽になりました!
以下のような方におすすめです。
- 人間関係全般で悩んでる人(目上の方や部下、後輩とのつきあい方など)
- コミュニケーションを苦手に感じてる人
- 八方美人で苦しんでる人
私は本書のなかで特に
「課題の分離」、「横の関係」、「共同体感覚」
の3つが参考になりました!
課題の分離

アドラー心理学では、まず「課題の分離」が対人関係の出発点だといいます。
課題の分離とは、自分の課題と他者の課題とを分離して、他者の行動には踏み込まない、他者の課題は切り捨てるという考えです。
自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
(引用:嫌われる勇気)
え!それってなんか冷たくない?てか嫌われるんじゃない!?って思う方もいるでしょう。
そうここでタイトル回収です。
すなわち、「自由とは、他者から嫌われることである」と。
(引用:嫌われる勇気)
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。
(引用:嫌われる勇気)
つまりここで言ってるのは「嫌われろ!」ってことではなくて、「嫌われることを恐れるな、嫌われてもいい勇気を持とうよ!」ってことですね。
うーん、確かにそうですよね。
みんなというか全員の目を気にしてたらやりたい事も出来ない。
バサっと言ってくれてちょっとスッキリしました。笑
つまり、対人関係をよくするにはまずは関係をシンプルにしましょう!整理しましょう!って言ってるわけです。
自分と他人の課題をごっちゃにしないでーーって。
例えば、子供に過保護になったり、他人におせっかいになったり、見返りを求めてしまう人は「課題の分離」をしてみるといいかもしれません。
見返りを求めてしまう例で言うと、与えるのは自分の課題で、それに対して何か行動を起こすのは相手の課題だ、自分の課題ではない。だから期待しないようにしよう!って考えると楽になったり。。
誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。「その選択によってもたらされる結末を引き受けるのは誰か?」を考えてください。
(引用:嫌われる勇気)
横の関係

「課題の分離」からどうやって人間関係を築いていけばいいのか。
そのためにはすべての対人関係を「横の関係」で考えることだといいます。
対人関係において「人は同じではないけれど対等」という考えです。
意識の上で対等であること、そして主張すべきは堂々と主張することが大切なのです。
(引用:嫌われる勇気)
ちなみに「横の関係」と対をなすのは「縦の関係」ですね。
ここでミソなので「すべての」対人関係において「横の関係」で考えなきゃいけないということです!
先輩・後輩、仕事、親子関係もすべてです。
なんでも人は対人関係において「横」か「縦」がどちらか一方しか選べないらしいんです。
もしもあなたが誰かひとりとでも縦の関係を築いているとしたら、あなたは自分でも気づかないうちに、あらゆる対人関係を「縦」でとらえているのです。
(引用:嫌われる勇気)
「横の関係」の必要性をもうちょっと詳しく説明します。
アドラー心理学では対人関係の悩みは、他者への「劣等感」が原因であるといいます。
この他者への劣等感というのは、対人関係を「縦の関係」で考えてるから生じるんですよね。
また「課題の分離」ができないのも対人関係を「縦」でとらえてるせいだといいます。
他者の課題に介入してしまうのは、相手を自分より低くみてしまうがために起こってしまうんです。
実践するのが難しいですが、より良い対人関係を築いていくためには「横の関係」という概念がとても重要だと感じました。
ちょっと勇気を踏み出して、人間関係を「横」で考えてみませんか?
共同体感覚

アドラー心理学では、対人関係のゴールが「共同体感覚」だといいます。
まず共同体感覚とは
「他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること」
だそうです。
またこの共同体感覚は次の3つがあって成り立ちます。
- 自己受容:ありのままの自分を受け容れること
- 他者信頼:他者に対して無条件の信頼を寄せること
- 他者貢献:他者に貢献すること
そして、この3つは関係しあってます。
ありのままの自分を受け容れて自分の課題と他者の課題をはっきりさせるから他者を無条件に信頼でき、
他者を無条件に信頼してるからこそ他者に貢献でき、
他者に貢献するから自分に価値を見出して、ありのままの自分を受け容れることができる。
こういうわけです。
自己受容、他者信頼→「他者を仲間だとみなし、」
他者貢献→「そこに「自分の居場所がある」と感じられること」
につながるので、この3つが『他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること』である共同体感覚につながるわけですね。
先ほど説明した「横の関係」を本当に実践していけば、「自己受容」、「他者信頼」、「他者貢献」につながり、共同体感覚につながるのかな、と。
共同体感覚の具体例、そして「勇気」
やっぱり共同体感覚を説明するのは難しいんですが、「親友」や「家族」で考えると分かりやすいかなーって思います。
親友や家族ってありのままの自分を出せることってあると思います。
そういう人に対しては別に損得なしに信頼しあってますよね。
そして「行為」だけじゃなくて、「いてくれてありがとう」ってお互いの「存在」に感謝してて、無理することなく「貢献」しあってて、それをお互いなんとなく分かってる。
だからこそ自分の存在を有意義に感じられる。
これが共同体感覚って感じなのかなって思います。。
この感覚を「課題の分離」や「横の関係」から始め、常に持てるようにしていきましょうってことですね。
だけどこれって文字にするのは簡単ですが、実践するのにはやっぱり勇気がいります。。
例えば「上司、部下」や「先輩、後輩」、「先生と教え子」、「友達」、「親子」などなど、少し気が引けてしまう間柄は誰でも持ってるのでないでしょうか。
もちろん嫌われることもあるでしょう。
本書にはこう書いてあります。
もしもあなたが異を唱えることによって崩れてしまう程度の関係なら、そんな関係など最初から結ぶ必要などない。こちらから捨ててしまってかまわない。関係が壊れることだけを怖れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方です。
(引用:嫌われる勇気)
共同体感覚の概念、そしてアドラーの教えは、本当の意味で良好な人間関係を築くためには、深い間柄になるためには、とても役に立ちます。
しかし、一歩踏み出すには「勇気」が必要なんです。
ただ著者の岸見一郎さんは、「ちょっとの勇気」だけでいいと言っています。
まとめ
参考になった部分をまとめると
- 「課題の分離」で人間関係を整理
- 「横の関係」を意識して、優劣をつける考え方をやめる
- 良い人間関係を築くために「共同体感覚」を目標とする
かな。
特に「課題の分離」、「横の関係」というのを意識するようになってから、
- 物事をはっきりと言えるようになった
- 目上の人に対して臆することなく気兼ねなくコミュニケーションできるようになった
- 様々な人とディスカッションできるようになった
みたいな変化がありました。
ただ「共同体感覚」は、なんとなくは分かるんだけどまだまだ理解が足りないところがあるのでまた読んでみようかな、と。
ここで書かれてることをすぐには出来ないよ!って思う方が多いかもしれません。
変われないよ!って思う方もいるかもしれません。
ただ「嫌われる勇気」の別の章で書いてますが、過去は変えられませんが過去に意味づけしてるのは「今」の自分です、過去の出来事など今の自分には関係ありません。
過去に出来なかったからではなく、「今」自分がどうしたいかを考えてみてください。
そうすれば「勇気」をもって、1歩踏みだせるかもしれませんよ。
なかなか分からない部分や納得いかない部分も多かったとおもうので、ぜひぜひ本書を読んでみて下さい!
本当にめちゃくちゃおすすめです。
ただちょっと難しく感じましたし、実際理解するのに何度か読み直しました。。
だからこそ人間関係で悩んでる人は、できるだけ早く読み込んだ方がいいかも!