「ダンスとは何か?」
それは人それぞれ違う意味合いをもつと思います。
遊びだったり、習い事だったり、ストレス発散であったり、単なる余興であったり、プロにとっては仕事であったり、はたまた競い合うものであったり、、
この記事ではストリートダンスのオリジネーターの1人であるMarjory Smarth(マージョリー・スマース)の意見を参考に見てみます。
ちなみに私GAKUTOは彼女の意見からとても影響されています。
マージョリーとマージョリーにとってのダンス
マージョリーは、ハウスダンス(ストリートーダンスの一種)のオリジネーターのチーム「DANCE FUSION」一員であり、女性ハウスダンサーの象徴的存在です。
残念ながら2015年にガンが原因で亡くなりましたが、
以下が彼女のインタビュー動画です。
このインタビューでは彼女のダンスに対する考え方や想いが話されています。
これはダンスに興味を持ってる人、ダンスを一度は踊ったことがある方にはぜひ1度見ていただきたいです。
「ダンスとは何か」ということを考えたとき、私はこのインタビューから5つことに注目しました。
- 自分を正直に表現するということ
- 自身の理解を深めるということ
- ベストを共有できるもの
- 精神的に、スピリチュアル的に、身体的に健康を保ってくれるもの
- 伝統を世代から世代に伝えていくのに素晴らしい術
以下で詳しく説明します。
①自分を正直に表現するということ

マージョリーは、ダンスとの本当の意味・意義というのは、ダンスを通してあるがままの自分を正直に表現することだと言っています。
たとえば日本キッズシーンだと習い事の要素が強くなって、コンテストやバトルで勝つことが目的になってたりします。
大人も似たようなもので、誰かに認められたりするためにやっていたり、またはただのファッションになってたりすることが多いかもしれません。
マージョリーはダンスとダンス文化は本来そういうものではないと言ってます。
ダンスとは自己表現なのです。
ダンスという活動やダンス文化に関わるという事が、ただ何か特定の服装を身にまとうとか
ハードコアの振りをしてみるとか
そのような表面的なことではなく
本当の意味・意義というのは、個人が本当の自分を追求し
ダンスを通してあるがままの自分を正直に表現する事だということを引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
②自身の理解を深めるということ

マージョリーは、ダンスやダンスに関わるということは自身の理解を深めていくということだと言っています。
ダンスが自己表現ならば、自分のことを知らないと自分のことを表現することは出来ませんよね。
ダンサーが自分の身体能力で表現できることをしっかり理解してわきまえている時
その人のダンスはとても自然になる
だからそのダンスはダンサーの感情・感性の表現そのものになって、凄く悩んでなされたものではなくなるの
経験が豊富で自分の能力を本当に分かっているダンサーのダンスは
スムーズでダンスそのものが感情表現や良い流れになる引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
また、ダンスは成長するためやより良い人間になるためのものだとも言っています。
ダンスを通して自分を知ることで自分を前進させることができるんです。
踊る、ダンスの文化に関わるとは、常に賢明であることに努めて自身の理解を深めていくということ
アーティストとしてだけではなく、より良い人間になるためにね引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
③ベストを共有できるもの

マージョリーは、ダンスはお互いのベストを共有できるものと言っています。
ダンスがあるがままの自分を表現するものであるならば、その踊りは自分にとってのまさにベストなものですよね。
踊り合ったり、見てる人にインスピレーションを与えるということはそのベストを共有するということ。
ベストを共有しようとすることはお互いを助け合い、前進させるということです。
ダンスとは会話であり、非常にポジティブなものなんですね。
他の誰も傷つけずに自分の全てを表現できるという自由があるから
引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
また、皆がベストを出せるようにお互いを助け合うということ
引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
自分のベストをダンスを通して皆と共有しようとしているダンサーは誰でも自分にとってインスピレーション
引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
④精神的に、スピリチュアル的に、身体的に健康を保ってくれるもの

マージョリーは、ダンスは精神的に、スピリチュアル的に、身体的に健康を保ってくれるものだと言っています。
精神的に
ダンスはとても楽しいものでHappyにさせてくれます。
ストレス解消にもつながるし、気分をリフレッシュさせてくれます。
スピリチュアル的に
スピリチュアル的にというのは少し説明が難しいですが、私はおそらく内省するものだったり自分を前に進めてくれるポジティブなもの、エネルギーがあるものという意味でスピリチュアル的に言ってるのだと思いました。
また私の経験としてダンスを踊ると自分の調子のバランスを整えられることは多々あります。
身体的に
ダンスを踊ることは非常に身体の健康にいいです。
いい具合の運動になりますよね。
自分の身体に注目することからケアにもつながります。
最近の研究では加齢によって衰える「敏しょう性」がストリートダンスをすると20代レベルに回復するデータがあるとか。
でも年をとるにつれてダンスの本当の価値に気がついたの
ダンスは精神的にも、スピリチュアル的にも
そして身体的にも健康を保ってくれる引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
⑤伝統を世代から世代に伝えていくのに素晴らしい術

マージョリーは、ダンスは伝統を世代から世代に伝えていくのに素晴らしい術だと言っています。
たとえばマージョリーの初めてのダンスパートナーはマージョリーのお父さんであり、マージョリーのお母さんはマージョリーにとって最初の女性ダンサーの模範であったといっています。
マージョリーのお父さん、お母さんのエッセンスがマージョリーへ、そしてマージョリーから影響された人にまで受け継がれていってるということですね。
ダンスとは世代間において非常に素晴らしいコミュニケーションツール、記録媒体であるということです。
伝えたいのに言葉だけではつたわりづらいことってありません?
そんな方にダンスは手助けになるかもしれませんよ。
そしてダンスは伝統を世代から世代に伝えていくのにとても素晴らしい術でもある
引用:INNERVIEW with MARJORY SMARTH
これからの日本とダンス
改めてダンスとは何かを考えたとき、
- 自分を正直に表現するということ
- 自身の理解を深めるということ
- ベストを共有できるもの
- 精神的に、スピリチュアル的に、身体的に健康を保ってくれるもの
- 伝統を世代から世代に伝えていくのに素晴らしい術
以上の5つのことが、マージョリーのインタビューを見て私がより強く感じたことです。
いかがだったでしょうか。
イメージ的にダンスって今まで思ってたのとちょっと違うかもって思った人も多いかもしれません。
ただ何か納得できるような気もしませんか!?
今日本では、教育の現場でダンスが取り入れられたことやユースオリンピックの種目となったことからダンスに大きな注目が集まっています。
日本の文化だと、ダンスはどうしても「人に見せるためのもの」や、または「習い事」、「スポーツ」、「競い合うもの」という意味合いが強いかもしれません。
ただもっとダンスは生活に密着したものであり、他人の評価を得るということとは全く別のところにその本質があるものなのかもしれません。
これを知ってると知らないとではダンスの楽しみ方が全然違うはずです。
ダンスの意味合いは人それぞれ違うと思いますが、このマージョリーの考え方が一人でも多くの日本人に伝わってより多くの人がダンスで楽しんで幸せになれればなと感じました。
マージョリー本当にありがとう!
マージョリーのダンス動画
以下のDVDでは、マージョリーのダンスやインタビューが収録されています。
ぜひ一度ご覧になってください。